「どこで彼のコト知ったんだい?」

 閑散としている道路の端で問いかける。

「オレの父ちゃんはベリル専属の仲介屋だ!」

 いちいち負けまいと声を荒げる少年にアザムは苦笑いが浮かぶ。

 仲介屋……聞いた事だけはある。

 フリーの傭兵には何人かの紹介屋と仲介屋がいて、ベリルには熟練が何人か付いてるとか。

 サムの言葉でなんとなく察しがついてきた。

 親が子どもに仕事の内容をむやみに話すとは思えない。

 この子はきっと、こっそり父親の仕事を覗きベリルという傭兵の事を知ったのだ。

 その中に僕の事が書かれていて、それを頼りにここまで来た。

 行動力には感心するけど……