「いや……その、なんていうか……」

 じっと視線を外さないアザムから目を泳がせ、テーブルに肘を突いて両手を組み苦笑いを浮かべる。

「私はその……君の親の代わりを義務として捉えている訳では……」

「! ああ、さっきの気にしてたんだ。ごめん、言い方が悪かったね」

 そう言って微笑み、言葉を続けた。

「親代わりをしてくれてるのは事実だろ? でも僕が他人事みたいに感じてる訳じゃないよ。レイはすまないと思ってるから、僕に負い目を感じてる部分があることも解ってる」

 言葉を一端、切って息を吸い込む。