「そう……」

 苦笑いを浮かべダイニングルームに向かい、冷蔵庫からオレンジジュースを取り出して2つのコップに注いだ。

 リビングでは、少年が1人で戦争ごっこをしている。

 アザムは苦笑いを浮かべ腰を落とした。

 父親が迎えに来たら仲介屋について教えてもらおうかな……とオレンジジュースを飲みながら考える。

 興味があるというよりも、疑問に思った事は知りたくなる。

 もしかしたら、ベリルの仲介屋は他の傭兵たちの仲介屋とは違うのかもしれない。

 そう思うと余計に知りたくなってきた。

 リビングに置いてある医療書に手を伸ばし、未だ戦争ごっこをしている姿を視界の端で捉えながら読み進める。