キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン…


「屋上…静かだなぁ」



ついに授業サボっちゃった…

ふとポッケに入れていた
鏡を取り出す


「うわぁ…酷い顔…」


泣きすぎたせいか
まぶたが腫れて、目が真っ赤…

こんな顔和広に
見せられない……


和広とこんなに言い合った
のも久しぶり…
前に言い合ったのは去年の
夏だったっけな…


私と和広と響子と篤斗くん
の4人で海行った時
だったっけ

ナンパに絡まれた私を
かばうように和広が
守ってくれて嬉しかったのに
あいつが言った言葉は


「こんなブスの幼なじみに
手出しても意味ないっすよ」

ガチギレした私とムキに
なった和広…
2、3日大ケンカしたなぁ

で、不安になって私
毎晩泣いてたっけ…
懐かしいなぁ

などと考えていたら
いつの間にか寝ていたらしい





「ふぁ…ん?」
私は誰かの気配で起きた

しかしそこには誰もいなかった


おかしいなぁ…
なんか気配がしたんだけど


すると大きな私を呼ぶ声がした



「実穂ーーーーっ!」

「響子!!!!」

「全く珍しく授業いないからどこ行ったかと思ったよ」

「ごめんね
ちょっと色々あってさ…」


「…どうしたの?話聞くよ?」

あぁ…響子のその言葉
本当に泣けてくるよ…


私はすべて響子に話した
響子は泣きながら話す私を
支えながら、ゆっくり
話を聞いてくれた…


「実穂…辛かったね…

でも、私はまだ諦めなくて
いいと思うよ!

ちょっと引っ掛かる部分も
あるしね…」



響子の言葉は優しくて
すこし救われた気がした