理人と共に外へ出ると、騒がしかったのが一転、一瞬静まり返った。





「「「「総長!!副総長!!!」」」」


「…へぇ、お前が紅蝶か」




下っ端の叫び声と共に聞こえてきた、気色悪ぃ声。


高いんだか低いんだか微妙な声で、なんだか独特。



これほどまで耳障りな声は今までなかっただろう。





「お前が闇鬼の総長か。
俺らに喧嘩売るたぁ、いい度胸してるじゃねえか」


「ふーん、綺麗な顔してんのなぁ?」





私の前に現れたのは、声と同じように気色悪ぃ面した奴。


お世辞でも格好いいとはいえないその容姿。



すごく痛んだ金髪の髪に、汚く濁った茶色の目。

角張った顔に、たらこ唇。





「そういうお前は、随分醜い様(ザマ)してるな」


「言ってくれるじゃねえかぁ。
No.1に相応しいのは俺らだぁ!
おめぇらを引きづり降ろしてやるよぉ」


「相応しい?
ハッ、笑わせんな。
そんな汚ねえ面した奴らにNo.1なんか務まんねえよ」