足手まといになってもいいなら、という暁の返事を聞き、早速キッチンへ。





「何すればいいんだ?」


「んー、今日は簡単なメニューにしよっかな。
じゃあ、とりま手を洗って、野菜洗ってくれる?」






暁に、キュウリ、トマト、レタスを手渡し、流しの所まで案内する。


終わったら教えて、と言い残し、私は別の作業へと入った。



フライパンに油をひき、卵を割っていれる。


朝ご飯の定番っていったら目玉焼きでしょ。




フライパンが大きいのもあり、一気に八個くらい作れるから時間も短縮できる。


まあ、めんどくさいのもあるんだけど。






「終わった」


「ん、了解。
じゃ、次はその野菜を切って。
…切れる?」


「…………、微妙」


「だよな。
じゃあ、最初だけ切り方とか教えるから」






キュウリ、トマト、レタスの切り方を最初の1つだけ見本として俺が切って教えた。


暁は飲み込み早くてしかも器用だったから、すぐに切れるようになって。





「暁って、何でも出来ちゃうんだよなー。
苦手なもんとかあんの?」


「……ある。
動物とケバい女」


「ぷっ!
ケバい女って…!
でもわかるかも。
てか動物駄目なんだ?」


「あぁ、ちっちぇー時、犬に咬まれてからどうしても無理。

…そーゆうお前はどうなんだよ」






…………私には聞かないでほしかった。