視線を理人から暁たちにうつす。


咲希斗は未だに涙目だけど、意志の強い真っ直ぐな瞳を私に向けた。


海翔と暁も。





「おまえ等の質問に、1つの組の若頭として答えよう。

おまえ等も、若頭なんだろ?
だから、若頭としてこれから俺が話すことを聞け」


「わかった」


「まずは、…そうだな。
今日何があったか。
そこから話そう」





暁たちの前に座り、暁たちの瞳をジッと見据えながら話し出した。





「今日俺たちの組は、1つの組を潰した。

その組は裏でクスリを売買したり、組員が服用したりしてたんだ」





それから、組の名前や人の名前を伏せながら大まかに話した。


廊下にまだいる八木原は、まだキツいだろうけど。





「……それで?
それが、俺たちの組とどういう関係が」


「鐘田組と藍川組は、組としては実質的関係はないと思う。

けど紅蓮組は関係大有りなんだよ、それが」


「俺…?」


「組としては、ね。
でも、俺が知ってる限りでは、その潰した組の若頭はお前ら三人だけじゃなく青龍幹部全員が親しい仲ってことだけどな」


「僕たちと親しい…?」


「どういうことだ…?
ヨル」






いまいちよく分かんないらしい三人は首を傾げる。