部屋に戻ると、何やら紫龍の総長と幹部がにっこりと人懐っこい笑顔を浮かべて私の前に立ちはだかった。





「な、なんだよ…?」


「俺、紫龍総長古河遠矢っていうんだ!
よろしく!」


「は、はぁ……、?」






差し出された手をとり、戸惑いながらも握手をした。






「僕はね、御堂時雨っていうんだぁ〜。
月夜くん、よろしくね〜」


「よ、よろしく…」






古河と握手している反対の手を握られてしまった。


と、突然どうしたんだ……?






「背、ちっちゃいねぇ。
かわいい〜」


「手もちっちえぞ?
よくこれで喧嘩強いなぁ」


「…………」





小さい小さい、うるさいんですけど。

てかこの二人、私のこと馬鹿にしてない?







「顔もちっちゃーい!」


「足もちっちえ…」


「小さい連発すんな!
小さくて悪かったなッ!!」


「おー、わりわり」


「わぁ、吠えた。
子犬みたいで可愛い〜」


「なっ、こ、子犬!?」


「いや、つっくんは犬じゃなくて猫じゃない?
かなりのマイペース屋さんだから」


「ね、猫!?」






な、何なんだ、コイツら。

終いには咲希斗まで加わってるし!