「麗桜組って知ってるか?」


「当たり前じゃんっ!
全国No.1の実力のある組でしょ?」






高校卒業まで組関連のことは教えられないはずなのに、

なんで知ってるんだ…。






「麗桜組っていったら、一般人の間でも族の間でも有名だ」


「それも正統派。
一般人は組ってだけで怖がるけど、
族の奴らや他の組の奴らからは一部を除いて、支持が凄い」






へえ、そんなに有名なんだ、家って。


初めて知った。






「暁たちは、どう思ってんの」


「俺は、すげえって思う。
いずれ俺は組を継ぐ。
……麗桜組みたいな組にしていきてえ」


「僕も。
強くて、でも実力行使はしない組にしていきたいなって思う」


「…………俺、もだ」


「それはつまり、憧れてるってことだよね?」


「ああ」


「や〜、嬉しいね。
憧れの的って感じ?
ねえ月夜」






憧れ……。


まさか、そう思っていたとはね…。



怖いわけでは、…ないの、かな。