あたしは、キミに恋をしました

「なに遅れてきてんだよ」

『えっ?啓ちゃん!』

「後ろから見てた。あれじゃぁ、きっと教師席から丸見えだな」

最悪~!あ!

『まさか・・・啓ちゃん、チクッたりしないよね・・・?』

「どうかなぁ?」

『絶対チクんないでね?!』

「はいはい」

なんか、超不安なんですけど・・・。

「あ、そうだ。今日一緒に帰ろうぜ」

『うん!わかった♪』

楽しみだなぁ~。てゆうか、啓ちゃんと帰るの久しぶり!!なにを話そうかな?

「ずいぶん上機嫌ですわね~」

『きゃっ?!栞菜かぁ~』

「あのさ、蜜、蜜に用がある男子がいるんだけど」

『あたし?どの人?』

「あの人」

誰だろう??啓ちゃんではないし、晴輝?でも晴輝だったら、普通に呼ぶよね?

「ま、廊下にでてみなよ」

『うん』

気になる~ぅ。

あたしは、教室からちょびっと顔を出した。

「わっ!蜜柑ちゃん?!」

『誰ですか?』

そこには、見たことがない男子が立っていた。

でもまぁ、顔だちはいいほうかな?

「俺、五十嵐 唯斗《いがらし ゆいと》っていいます!ちょっと、一緒にきてもらいたいんですっ!!」

『はぁ・・・いいですよ』

「じゃぁ、屋上で待ってます!!」

そう言うと唯斗君は走っていってしまった。