どこへ向かおうとしているのか、飛翔くんはあたしが口ずさんでいる歌に時々鼻歌で便乗して歌ったりなんかしている。



「ねぇ?飛翔くん、どこ行くの?」



「どこか行きたいところある?」



「ないよっ!飛翔くんと一緒なら♪」


一緒なら……


そう心の中でも呟いていた。


一瞬で無言になった車内……


びっくりして飛翔くんを見つめると優しい眼差しで見つめられていて、頭を撫でられた。


その瞬間、心臓がキュンと跳ね上がる……


飛翔くんが時々する、あたしの頭を撫でてくれる行為はあたしの体中を熱くさせてくれる


大きな手が全てを包んでくれるような感じがする。


急に恥ずかしくなって、過ぎ去る景色を窓に近付いて眺めていた


「じゃあ、俺が決めさせて貰うよ?今日は、兄貴が家にいるから家は無理だから、2人きりになれるところな!!」



二人きりに……?


「えっ?」


目が合った瞬間に咄嗟に反らしてしまった。


二人きりになれる場所。


それはきっと、一瞬であたしの脳内を支配したもので合っているだろう





「つーか、流奈どこ行くと思ってるの?」



「えっ?な、なによ…わかんないよ」そう言いながら飛翔くんの方を向くと、視線を感じているはずなのに前だけを向いて運転している。



「流奈のエッチ!」


「なに言ってるの?バカ!!飛翔くんが変なこと言うからだよ!!」


「勝手に想像したのは流奈だろ?」



どんどん顔が赤くなっていくのが自分でもよくわかる


顔だけが熱を帯びている……


「違うもん!!なにも想像なんてしてないよ!!」



「流奈のへんた~い」



「もう、バカッ!!」


そう言いながらも、あたしの顔はどんどん熱くなるばかりで


心臓はどんどん速さを増していった。