翼を失った以来


あたしは街をただ彷徨い続けた


どれくらい歩き続けたいたのだろう



ただ果てしなく彷徨い、亡き彼の姿を求めて探し続けてた。




『信じていれば必ず叶うよ』



翼はいつかそんな言葉をあたしに言ったことがあったんだ



だから、あの時のあたしはそれを信じて


探し続けた


信じていれば、また必ず


翼はあたしの傍で優しそうに笑いながら抱きしめてくれるって……




だけど、そんな、まだ幼きあたしを壊したのは


女を道具としか思っていない奴ら



あたしの全てを簡単に一瞬で壊してくれた奴ら




愛されてる人に触れられていた、あたしの体は


いつからか人形のようにもて遊ばれた



『いい性処理場だな』


そう、笑いながら果てていく男の姿を



あたしは心と頭の中に焼き付けられた




壊れてしまうのは簡単



それから、あたしはこの体を道具をして受け入れることにしたんだ



そして、あたしはあたしでなくなった