走馬灯のように駆け巡る光景に苦しくなり、
心臓に手を当て大きく深呼吸をすると止まっていた指が動き始め、真っ白い画面に、あっと言う間に文字が並べられた
《人の気持ちなんて、いつ変わるかわからないから。好きなもの同士でも別れはあるし》
純粋な、真っ直ぐな飛翔くんにこんな言葉を送るのは残酷なことかもしれない。
だけど、永遠なんてものは存在しない……
《人の気持ちなんて、いつ変わるかなんて分からないかもしんね~けど、でも…そんなに簡単に冷めるって事はホンキじゃないって事だし。好きなら別れなんてないだろ》
《好きなもの同士の別れもあるんだよ、所詮人の気持ち…ずっとなんてないんだよ》
《なんで、そんな事言うの…?》
《いや、別に……》
やっぱり、飛翔くんみたいな人とあたしは重なり合ってはいけないのかもしれない。
あたしは、きっと
こんなにも醜く、汚く、冷めている人間なのだから。
そして、飛翔くんを苦しめることだけしかできないはずだから……。
《1つだけ言っておくな、俺は流奈に対して割り切ること出来ね~から!!》
そのメールを受信した後、あたしは開いていた携帯を閉じ
静かに一人涙を流していた……。



