少しだけ肩を震わせながら、目を固く閉じながら吐き出した言葉は、ずっしりと重く
そして、その飛翔くんの言葉がなんだかとても痛く感じる
「くっそっ!!!」
再びハンドルを叩きながら顔を伏せてる姿を見た瞬間、あたしの体がピクッと反応しそうになるのを、大きな深呼吸で止めた。
なにかに脅えているんだ
本当なら後ろから、そぉっと抱きしめてあげたい
でも、出来ない
その想いは「どうしたの?」そんなあっさりと冷静な言葉に託された。
飛翔くんはあたしを見ながら微笑んだつもりでいたのだろう、
それはけして笑えてなんかいない、
偽りの笑顔……
こんなに嘘くさい笑顔をする人なんているのかって思ったくらい、
ああ、表情さえもきっと素直にでてしまうのだろう。
なんだか、凄く羨ましかった。
そしてきっと、飛翔くんは嘘をつけない人なんであろう……



