「散らかってますけど、適当にどうぞ」
通されたのは、とても綺麗な洋間のリビングだった。明るい茶色の木製の家具は、どれもいい値段がしそうな立派なものだ。さすがは売れている芸能人、ということなのだろうか。
「ありがとうございます」
中に促され部屋を見渡すと、リビングの隅に、小さな折り畳み式のローテーブルが広げてあった。そのテーブルの上には、真奈美の遺影と骨壷が置かれていた。
「不格好でしょ。うち、仏壇がないから…」
真奈美の母親は苦笑いを浮かべたまま、キッチンに立った。
「いえ… では」
私はそのローテーブルの前に座り、ローソクの火にお線香を近付けた。そしてそれを供えると、目を閉じて両手を合わせた。
私が顔をあげると、松田さんはお盆に湯呑みを二つ乗せてテーブルに運んでいた。
「お茶入れましたから、こちらにどうぞ」
「ありがとうございます」
私は立ち上がり、すすめられた席に静かに座ると、松田さんもエプロンを外して私の前に座った。
通されたのは、とても綺麗な洋間のリビングだった。明るい茶色の木製の家具は、どれもいい値段がしそうな立派なものだ。さすがは売れている芸能人、ということなのだろうか。
「ありがとうございます」
中に促され部屋を見渡すと、リビングの隅に、小さな折り畳み式のローテーブルが広げてあった。そのテーブルの上には、真奈美の遺影と骨壷が置かれていた。
「不格好でしょ。うち、仏壇がないから…」
真奈美の母親は苦笑いを浮かべたまま、キッチンに立った。
「いえ… では」
私はそのローテーブルの前に座り、ローソクの火にお線香を近付けた。そしてそれを供えると、目を閉じて両手を合わせた。
私が顔をあげると、松田さんはお盆に湯呑みを二つ乗せてテーブルに運んでいた。
「お茶入れましたから、こちらにどうぞ」
「ありがとうございます」
私は立ち上がり、すすめられた席に静かに座ると、松田さんもエプロンを外して私の前に座った。


