『あぁ、そうなんだ。ルミちゃん、お大事にね』
「うん」
私は、娘のルミの寝顔を見ながらその通話を切った。
今日の午前中、由紀子の言う通り同窓会の連絡網が回って来たため、香典やら礼服やらの準備をしていたら、長女のルミの体調の異変に気付いたのだ。
仕方なく、私は真奈美のお通夜に行くことを断念した。
電話を終えた私は溜息をつきながらルミの寝ている部屋から出る。
そこで私はふと立ち止まり、今の自分の心境に気付いたのだ。
(あれ…? 私…)
そこには、ひどく残念がっている自分がいたということに…
真奈美のお通夜に行けないことに、期待を裏切られたような虚しさを抱いている。
不意に、昨日の夜、夫に聞かされた話を思い出していた。
『"好き"と"嫌い"は似てる。それはね、"好き"も"嫌い"もその相手のことを気になるから感じる感情なんだよね』
何度もその言葉が頭の中でリフレインしている。
イライラしてしまうほどだった。
「うん」
私は、娘のルミの寝顔を見ながらその通話を切った。
今日の午前中、由紀子の言う通り同窓会の連絡網が回って来たため、香典やら礼服やらの準備をしていたら、長女のルミの体調の異変に気付いたのだ。
仕方なく、私は真奈美のお通夜に行くことを断念した。
電話を終えた私は溜息をつきながらルミの寝ている部屋から出る。
そこで私はふと立ち止まり、今の自分の心境に気付いたのだ。
(あれ…? 私…)
そこには、ひどく残念がっている自分がいたということに…
真奈美のお通夜に行けないことに、期待を裏切られたような虚しさを抱いている。
不意に、昨日の夜、夫に聞かされた話を思い出していた。
『"好き"と"嫌い"は似てる。それはね、"好き"も"嫌い"もその相手のことを気になるから感じる感情なんだよね』
何度もその言葉が頭の中でリフレインしている。
イライラしてしまうほどだった。