猫っかぶりな優等生ちゃんと狼くん。


確かに、彼は噂通りの男らしく


1年間で、彼と付き合った女の子はあたしが知る限り10人…うぅん。もっといるかもしれない。



とにかく、長期間、彼が同じ女の子とずっといるのを見たことがなかった。



常に色んな女の子と一緒にいる。



軽くて誰とでも付き合う男。



それが、彼だった。


その彼が、あたしに会うなり開口一番に言った言葉は


「よぅ。優等生ちゃん。アハハハ」

だった。その馬鹿にしたような口調に腹が立った。



あたしは優等生ちゃんじゃない。


高橋繭だ。