猫っかぶりな優等生ちゃんと狼くん。

ふと空を見上げると、空がうっすらオレンジ色に染まり始めていた。


なんだか、このまま家に帰りたくなくて、あたしは家とは逆方向にある繁華街に向かった。


そこは、可愛いショップや美味しいカフェなど、様々なお店がたくさんあるけど、居酒屋やBARなんかもある。


なので、夕暮れ時になるといろんな人達が訪れたりする。


その為、学校では、夕暮れ時からは余り繁華街には行かないように言っているほどで。


この時間帯に、ここに来る、うちの学校の生徒はほとんどいない。

それは、あたしには、好都合だった。


ここでは、あたしが優等生だなんて、誰も知らない。


本当のあたしでいられる気がした。