「高橋さぁん。これ持っていってくれる?」 朝、下駄箱から教室に向かうあたしを止めた先生の言葉に 「はい。分かりました」 笑顔で応えるあたし。 あたしの名前は高橋 繭。 親が決めた私立高校に通う2年生。 外見はいたって普通。 ただ違うのは 「ありがとう。あなたみたいな成績優秀でいい子の優等生がいてくれて助かるわ」 そう先生から『優等生』や『いい子』って言われること。