――あたしは丁寧に話した。 知紗に初めて話しかけられた日に、先生に『涼太に勉強を教えてあげる』ように頼まれたこと。 その日から涼太にムカついてしまっていたこと。 でも、知紗の『りょーちゃん』と呼んだことにより、気づいてしまったんだ――。 知紗はきちんと相づちを打ちながら聞いてくれた。 その知紗の優しさが、あたしの心を痛める――。 だけど、言うよ……。 「…あたし、 ……涼太のことが…… ……好きなの…」