その笑顔に、あたしの心臓からドキッと音がした……。


けど、気にしないフリっ!

動揺したらだめ、あたしっ!


「……正解。」


詰まる息と一緒に、なんとか声を出した。

あたしは今、きっと顔が赤い……。

だけど、涼太のバカは気にしてない――。


「やったっ!俺って天才っ!?」

隣でうれしそうに騒ぐ涼太。


ちっ。

……やっぱり、負けた。

勝ちとか負けじゃないのは分かってるけど、負けた。



あたしばっか気にして、バカみたい。

涼太のくせに。
本当にムカつく……。