あたし……、涼太を好きなって弱虫になってる……。


怖いことなんて、今までなかったのに――。

あたしだけの笑顔じゃないことが、怖いの――。



涼太を誰かにとられちゃう。

誰かに。
あたしじゃない、誰かに。

それが怖い……。



涼太の笑顔で強くなれた。

だから、知紗と友達になれた。

だけど、

涼太の笑顔で弱くなる…。

失うことが怖くなるよ……。




――神様。


あたしは

“独りでいい”

なんて言っておいて

やっぱり独りはだめみたい…。



涼太が、好きだから――。