嘘つきな恋





やっぱり涼太に似てる。

だめだ――。


知紗を見てると涼太を思い出して………、


「……ぁはは…」


笑みが込み上げてくる。


「…ふふ…」

「…空ちゃん」

「なぁに?」


どうして、涼太を思い出すと、こんなに優しい気持ちになれるんだろう。

温かくて、どこまでもふわふわと飛んでいけそう…。

今まで思い詰めていたものなんか、どうでも良くなって……。


……あ。
ほら、また。

胸がきゅーって音をたてた。