「…何で…」 あたしは驚きのあまり声が出なくなっていた。 だって、あり得ないでしょ…。 一年生から復習中の涼太が、小テストで100点なんて。 …あたしはもちろん100点だったけど。 名前を見ても、汚い字で“小林涼太”って書いてあるし。 丸がちゃんと全部に付いてるし…。 目の前では涼太が、「してやった」みたいな顔をしている。 「…何で…」 あたしは思わず、もう一度呟いてしまった。