十六夜桜〜全ては愛から始まった〜



そのまま床へと向かった。



伊東様はいつものように着物をはぎ取って行った。



一枚一枚



伊東様の口付けは激しさを増した。



息をする暇さえないくらい激しい



あまりにも苦しくて、意識を失いかけたと同時に伊東様の唇を噛んでしまった。



「あっ…」




「伊東様」



「気にするでない」



そう言ってまた口付けをした。



血の味が私の口の中に広がる。



それと同時にまたあの甘い香りがしてきた。



体が熱い。



上にいた伊東様を押しのけて、伊東様の上に私が馬乗りになった。



一瞬驚いた表情で私をみていたが、今日は積極的な私を嬉しがるようだった。