十六夜桜〜全ては愛から始まった〜





花びらを一枚一枚剥がすように着物を脱いだ。





一枚また一枚





襦袢(じゅばん)になるとそのまま風呂に向かった。




自分の背丈の何倍もある襦袢を引きずり風呂に向かう。




時折ある鏡に写る真っ白な自分の姿。




白無垢を着ている自分を想像した。





白無垢に身を包み、盃に口をつけこれから夫婦(めおと)となることを神前で誓いあう。





隣にいるのは……。