十六夜桜〜全ては愛から始まった〜




その時、痛みが私を襲った。




あの傷だ。



痛みで顔が歪んだ。



それを見た伊東様は私にそっと話しかけた。



「大丈夫か」



そう言った。



痛みが引くと、伊東様と連れの方々をお座敷に招いた。



「お前たち!!」



一斉に伊東様に視線が集まった。



「今日は、八龍結成記念の宴だ。呑んで食って遊べ!!ここの遊女たちは別品ばかりさ。だが、こいつには手を出すな!!こいつは俺の物だからな」