十六夜桜〜全ては愛から始まった〜




ヤスが止まると、周りにいた男達の視線が一気に俺たちに集まった。



何がなんだか分からずただ立ち尽くすだけだった。



すると、奥から遊郭の主人が出てきた。



ヤスに何度も頭を下げ、何かを話していた。



「親父さん。こいつらが"八龍"の奴らです。遊郭は初めてみたいだから優しい子つけてあげて」



そう言うと俺たちを連れて中に入った。



内装は言うまでもないが、竜宮城にでも来てしまったのかと思った。