十六夜桜〜全ては愛から始まった〜





「お主、名を申せ」



第一側近が話しかけてきた。



「中岡京太郎と申す」
いかにも武士になったのかの様な口振りで名乗った。



「生まれと歳を申せ」



「生まれは江戸。歳は二十歳」



「ほう。お前は武士か。それとも百姓か。百姓などがくる場所ではないぞ」



周りの側近のくすりわらいの声が聞こえた。



「それがどうした」



とっさに出た言葉がこれだった。


一瞬空気が凍りついた。


「お前何様のつもりだ!!」
側近の一人が刀を抜こうと構えたとき…………