伊東康隆



私のお得意様だ。
この辺りの土地を納める伊東家の長男。かなりの遊び人ながらその刀さばきで、"鷹の刃"と呼ばれている。私の第一の身請け候補。



父様と母様は私に極秘で身請け話を進めているらしいが、その話は私にもすでに届いている。



「春琴」



伊東様が私に迫ってくる。


遊女をしている以上しかたのないことだが、私には誰にも見られたくないものがある。



ゆっくりと唇を重ね、一時間以上かけて着た着物をたった数秒ではだけさせられた。