「小夜子。不安にさせてごめんな。俺の気持ちを分かれとは言わないけど、俺も小夜子に知ってもらいたくて必死なんだ。だけどこれだけはわかって。俺は小夜子のことちゃんと好きだから。」


「じゃあなんで年上だって黙ってたの?」


「俺、二年の時親が離婚してさ、すっごい荒れてた。学校にも真面目に行かなかったから出席日数が足りなくてダブった。」

未だ私の体にしがみついている亮次。


「小夜子は…小夜子はどんな俺でも受け入れてくれる?」

しがみついていた手がパッと離れた。


亮次は私の前にきて悲しそうな、寂しそうな目で私を見る。


「もう…全部言った?」



「もう…ないよ」


「じゃあいいよ」


「本当?こんな俺でも好きになってくれるの?」


「好きになるんじゃないよ。だって元から私亮次のこと好きだもん」

そう言うと亮次はかわいい笑みを浮かべて「ありがとう」と言った。


やっと亮次に対する不安が消えた。