でも、すぐにまあいっかって感じの顔をした亮次。


無性にイラッとした。


「小夜子。ごめんね。本当にごめん」

甘えた声でも許さない。

「亮次。一人称俺だったっけ?私に全部話してくれるんじゃなかったの?しかも今明らかにやべぇって顔したよねぇ?」


一気に責め立てると亮次は下を向いていじけた。


「小夜子には!小夜子には本当の俺を知ってもらいたいって思ってる…。一人称が俺なのが俺。本当の俺。」

「じゃあさっきの甘えてた亮次は?一人称が僕の亮次は?あれは嘘?」