王子様に恋して 番外編

「私は馬以下なのか?」



「ちょ、ちょっと待ってっ!なんでそこまで話が飛躍するの?アルが馬以下なわけ、ないでしょう?大好きだし、愛しているんだからっ」



「では、証拠をみせてもらおうか」



アルの言葉にキョトンとなる。



「しょ、証拠って何を……?」



「幸いなことに、厩舎にはわたし達だけ」



一歩アルが近づき、わたしの目の前に立つ。



「う、うん……」



幸いなことに?



「どれほど愛しているかをキスで教えてほしい」



「キ、キスならいつでもしてる」



アルの形の良い眉が寄せられる。



「アル?」



「リン、つべこべ言わずにキスをして」



「い、嫌っ!ツァールトが見てる」



「ツァールトは馬だ 分からない」



「わかるのっ」



「ならば、リンの私に対する愛情を疑ってしまうな」