幸せの明日

―ざわざわ―
バスの中は結構、騒ついていてお菓子を食べている人も居れば寝ている人、カラオケ熱唱中の人。皆一時の時間を遊戯に過ごしていた。


アタシと明日香は、バスの一番右端の席だった。
アタシはMDプレイヤーで音楽鑑賞中。
明日香は、アタシの横でチョコをつまみながら雑誌を読んでいた。


「ねぇっ恵♪♪」
明日香がアタシを呼ぶ。だけどアタシはMDを聞いていたため明日香の声なんか全然耳に入らなかった。

「め‐ぐ!」
もう一度明日香がアタシを呼ぶ。
―♪♪―
だけどアタシは気付かないまま。
「もぉっ!恵ったら‐!」

明日香はシラを切らしたのかアタシの耳からイヤホンを取った。

「あれっ…?」
急に音楽が止まりアタシは状況が把握出来なかった。

「もぉ‐恵ったら全然気付かないんだから!ってかMDの音でかすぎ!」

「ごめん…なさい?」
明日香にいきなり説教されたアタシは訳が分からなかった。