「…ってわけ。分かった?」
アタシはだいたいの事を明日香に話した。
「うん!って事はぁ…やっぱ涼介くんとそ‐ゆ‐関係じゃん!?」
明日香は目をキラキラさせてアタシを見つめた。
「べ、別に付き合ってるとかじゃないし」
「ふぅん〜。でも恵は涼介くんの事…好きなんでしょ?」
明日香の表情が急に真剣になった。
『涼介くんの事好きなんでしょ?』

―ドクン…―
明日香の言葉に心臓が大きく脈打った。
「好き…だけど…」
素直に出た言葉。
もう、アタシの気持ちに迷いはなかった。
もう二度と、男の人を好きにならない、信じれないって思ったのにね…。
人間の気持ちってホントに不思議…。

―ギュッ―
アタシはふいに明日香に抱き締められた。
「頑張れ!アタシはいつでも恵の応援してるからね!」
明日香はそう言って頬笑んだ。
「明日香ぁ…ありが…と」
いつからこんなに涙もろくなったのかな?

今なら分かる気がする…。
明日香に出会えた事は偶然なんかじゃない。
きっと、運命だったんだって…。