幸せの明日

《♪〜♪》
リビングの電話が鳴る音がした。
俺はうっすらと目を開けて携帯を開いた。
ΡΜ6:30
「ん…」
まだ寝たりない俺はもう一度目を閉じて寝返りをうった。

その時…
―ガタガタガタ!!―
物凄い勢いで階段を駆け上がって来る音がした。
そして…
―ガチャ!!―
俺の部屋のドアが開いた。
『うるせぇ…』
俺はそう思い、とにかく寝たふりをした。
だが…

「涼介起きなさい!!!」
おふくろは俺を揺さ振った。
『は、吐く…』
俺がそう思った瞬間、おふくろは揺さ振るのをやめた。
「なんだよ」
俺はウザそうにおふくろを見る。
「…ったのよ…」
「は?」
おふくろの言葉が聞き取れなかった俺はもう一度聞き直した。

「だからぁ…受かったのよぉ…!!」
おふくろは涙目でそう言った。
俺は、時が一瞬、止まったかのように思えた。