幸せの明日

「お〜い千景‐!!」
正門に近づくにつれ、見慣れた千景と沙梨亜の姿が見えた。
将弥は千景の姿を見るなり手を振っていた。

「あ、将弥‐!涼介‐!」
千景も将弥に気付き、手を振っている。

「ったく〜遅いよぉ〜」
「わりぃ〜」
将弥はいじける千景をなだめていた。

「よ♪涼介♪♪」
そう言って俺に笑顔を向けているこいつが、大塚沙梨亜(オオツカサリア)だ。
「よ♪」
俺はそう言って沙梨亜の頭に手を置いた。
俺と沙梨亜は小さい頃から一緒に居た。
まぁ幼なじみってとこ。
沙梨亜は栗色のロングヘアで小柄。
目がすっげぇパッチリしてて俺が見ててもかなりモテる。
「もぉ〜涼介ったら子供扱いしないでよ‐!」
「わりぃ、わりぃ(笑)」

俺は頬を膨らませる沙梨亜をなだめた。