サヨナラを告げるくらい



「いく…。」
「聞こえなっ…「いくよっっ!」」


にぃって笑った智貴の顔が
久しぶりに見た誰かの笑顔だった。



「んじゃ、今週末に市民公園な!」
「時間は?」
「あ?あぁ…11時だってよ。」
「おーけーっ♪」



洋服どうしようかなー?なんて、
英語の授業は結局そんな事考えてた。




「明日が待ち遠しいよ…」
眠りにつく直前、口から零れた。





…10時40分。
ちょっと早かったかな…?

有里の好きだったポニーテールにした黒髪が
風に合わせて揺れる。


いつもは5分前くらいに着いてる有里。
たった15分の我慢っ。