サヨナラを告げるくらい



「なっ!行こうぜっ!!」
「…有里達に聞いてくれば?」


”有里達”が表すのは今、
”有里と私”じゃない。

淋しさに息苦しくなる。



「もう聞いたけど?」
「ふーん…え!?」
「だからー、もう聞いたの!」
「それで…?」

答えを聞きたくないと、一瞬思った。




「あいつらが、お前がいいって
そう言ったのっ!」




例えるなら言葉たらずになるし
表すなら体が一つじゃ足りないくらい
とても、嬉しかった。


本当に?有里…。
智貴を、信じてもいい?



「……よ。」
「は?」