なんとなく、そんな気がしてた。
私は卑怯だね。
有里をただ、追い詰めた。
それでも冷静に見える有里に勝手に苛立ってた。
「そんなこっ…」
「ならっ!そうじゃなかったら、なんでそんな”離れたい”みたいなこと言うの?」
「言ってないし。そんなの。・・・私がいるのに先輩達の方にばっか行く美歩は何なの・・・?」
「っ・・・。」
たった二人きりの部屋が、急に静かになった。
それはいつもとは違う、淋しさも嫉妬も、全部をぶちまけた空間。
安心してるから声が出ないんじゃなくて、苦しくて声が出ないだけ。
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