液晶画面を
覗いて見ると
「不在着信」の文字が
見えた。


昨日ベッドに
入った時に携帯電話が
鳴っていたのを
思い出した。


あの着信音は、
彼女からだった…


貴志には付き合い始めて約2年になる瞳という
女性がいた。


貴志よりも2つ年下で
出逢いは友達の紹介からだったが、
現在遠距離恋愛の為、
月に一度逢えれば良いといったところだ。


貴志は、慣れたように
携帯電話を操作して


いつもの待受画面に戻すと


布団の上に
‘ボン’とそれを
投げ落とした。





またいつもと同じ
‘今日’が
始まろうとしていた…。