「おい…やったな。」 「あぁ…身代金でも要求するか?」 「いや、もうちょっと経ってからだろ。」 そんな会話が車内で繰り広げられている。 …こわい。 怖すぎて声も出ない。 ガタガタと震える体を私は必至におさえた。 小学生の私にとって、 たとえ小学生じゃなくても “恐怖”以外のことはないだろう。 そのあとはずっと車に揺られたまま色々なところを彷徨った。 しばらくすると私の隣に座っていた男が電話を取り出しどこかに電話をかけた。 まぁ私の家に電話をしているのだろう、 と予測はたったけれど。