“変われないじゃん”
深く、突き刺さった。
やっぱり私は変わらなきゃいけないんだ。
頭の悪いところも、気の遣えないところも、男嫌いなところも。
凌雅は私を変えようとチャンスをくれたのに。
私はその行為を無駄にしているのかな…?
ねぇ、無理にでも変わらなきゃダメかな。
これが私だよ。
城嶋妃芽だよ…?
言いたい気持ちをグッとこらえ、俯いたまま口を開いた。
「わかった…。
でも勉強は明日からにして。
明日からはちゃんとする。」
凌雅は納得したようで「そっか」とだけ呟いた。
そして家庭教師、由紀さんのいる部屋に凌雅は向かった。
私は自分の部屋に戻った。


