外には長く大きなベンツ。 光沢ある黒いボディ。 丁寧に手入れされている。 運転席には凌雅の執事の平山さん。 凌雅は運転席より1つ後ろ。 私はその2つ後ろの席に座った。 ブォン!と大きな音を立てて行き先を告げることなくどこかへ向かった。 …10分後。 「ほぁ~~~」 大きく口を開け、見上げるのは立派な家。 どうやら私達はここで暮らすらしく荷物がどんどん家の中へと運ばれる。 家に入っていく凌雅を見て一定の距離をあけつつも私も後を追った。