「てかお前、“東宮凌雅”って呼ぶな。 “凌雅”でいい。 仮にも、婚約してんだから。」 “仮にも”を強調させて言う姿に思わずしかめっ面をする。 確かに、間違ってはないけども。 私の表情が気に入らなかったのか、またしてもニヤリと笑った。 「まぁ、俺の婚約者がバカじゃなぁ。 どうせなら点数8割はいってもらわないと。」 「は、8割!!??」 今の学校でも5割いってないのに!! うなだれる私をよそに凌雅は微笑む。 ・・・ほくそ笑むの方が正しいかもしれないが。