「よぉ。来たんだな。」 来たんだな…って、 「来いって言ったのはそっちじゃない。」 口をとがらせそういう。 東宮凌雅はフッと笑った後、席に座った。 「まぁな。 で、今日の話っていうのは…」 「婚約なら、お断りします。」 言葉の最中、私は食い気味に言う。 婚約なんて、絶対イヤ。 親が望もうとも、私が望まない。 しかも、この人と婚約なんて。 でもそんな私の言葉にひるむことなく、こういった。