授業中も考えるのは凌雅のことばかり。
恋、恋、恋…。
恋ってなんだろう?
常に考えることが恋なのだとしたら、凌雅に対する思いは恋なのだろうか。
…めんどくさい。
恋も、考えることも。
「…さん!」
あぁ、もう鬱陶しい。
「…芽さん!!」
何よ。
「妃芽さん!!」
「うるさーい!!!!!」
ガバッと起き上がると、目の前には国語の山岡先生。
通称、山ちゃん。
「授業は寝るためのものではありません。
勉強するための場所です。」
「…すいません。」
くすくすとクラスメイトの笑い声。
どうやら考えているうちに眠ってしまったらしい。
ちらりと凌雅を見ると、小馬鹿にしたように笑ってる。
私はすぐに凌雅から視線をそらした。


