「時間厳守…だっけ?」
「…はい、すいません。」
時計を見ると、あれから30分はすぎている。
部屋でぐだぐだしすぎた!!
黙っていても、時間は過ぎていくのに。
「ったく、お前。」
「…すいません。」
一定の距離を保ちながら謝る私。
いつもどう、接してたっけ?
いつもどう、話してたっけ?
いつもどう、笑ってたっけ?
いつも、が分からない。
でも凌雅には伝わってはいけない。
シュン、とした姿を見せる私に凌雅は小さく笑った。
「もういいよ。」
「…え?」
「いいから、行くぞ。」
優しく微笑む姿に、胸が小さく疼いた。
「…うん!」


