「みなさん。
2週間後に、キャンプ場へ遠足に行くことが決まりました。」
…遠足?
さらに賑わう教室。
その賑わう原因は、どうやら遠足だったらしい。
お金持ち学校でキャンプなんて珍しいだろう。
私もキャンプはしたことがない。
それは皆同じようで、キャンプがどういうものなのかを話していた。
「みんな静かに!
班ですが、4人グループで1つにしていただきます。」
「このクラスの4人ですか?」
「いえ、他のクラスと組んでも構いません。」
1人の質問に対し、かけている眼鏡を右手で上げながら、先生はそういった。
この話の時点で、私の脳内では、凌雅・梨桜ちゃん・星生くん・私の4人のグループが決まっていた。
「ねぇ梨桜ちゃ…」
声をかけようと、梨桜ちゃんのいる方向に目をやる。
しかし梨桜ちゃんは私ではなく、その奥を見ている。
その目線の先に目をやると、凌雅…と、外崎さんがいた。


