そして緊急会議(私は抜きで)を始めた。
10分ほどたった頃に、会議終了。
「あのさ、妃芽。
服装を変えたけど、妃芽は何も起こらなかった。
でも、やっぱり男性はダメ。
だから男性の姿で、ウィッグをつけたところで、何も変わらない…と、思う。」
その通りだと思った。
でも、言葉は出ない。
「妃芽。」
名前を呼んだのは、凌雅。
見ると男性の姿をしている、いつもの凌雅がいた。
「正直言う。
早く治してほしい。
無理言ってるのは分かってる。
協力して。」
私を見下さずに言ったのは、初めてじゃないだろうか。
少しだけれど頭を下げて言う姿に何も言えなくなった。


